ハノイから何度もホイアンを訪れて、3〜4回目でようやく気づいたことがあります。ホイアンは単なる「観光スポットのリスト」ではなく、「タイムテーブル(時間配分)」で捉えるべき街だということです。
この街にはまるで「潮の満ち引き」のような流れがあります。午前遅くからダナンからの観光バスが到着しはじめ、旧市街の人出は午後にピークを迎えます。そして夜8時を過ぎると、その観光客のほとんどが帰っていきます。私がホイアンで気に入っている体験のほぼすべてはこの時間帯の「正しい側」で起きており、逆にがっかりしたという口コミのほとんどは「間違った時間帯」に訪れた人が書いたものです。
そこで、私が何度もリピートしてしまう「ホイアン観光でやりたいこと7選」を、1日の流れに沿った順序でご紹介します。それぞれ詳細な個別ガイド記事へのリンクも掲載しています。
- 手短な結論: ホイアン観光でやりたいことのおすすめは、午前9時前に旧市街を散策すること、チャクエ(Tra Que)の田んぼへサイクリングに出かけること、午後にアンバンビーチで過ごすこと、テーラーで服を仕立てること、市場散策から始まる料理教室に参加すること、日が暮れたあとにトゥボン川で灯籠を流すこと、そして1日かけてミーソン聖域やチャム島へ日帰りトリップに出かけることです。
- 1日の流れに沿った「7つのやりたいこと」:
- ホイアン旧市街(午前9時前)。 世界遺産の街並み、華人会館、日本橋(来遠橋)。
- チャクエ村と田んぼへのサイクリング。 自転車で平坦な道を20分ほど走れば、人混みは嘘のように消え去ります。
- アンバンビーチ。 東へ3km、地元の人々や長期滞在者が実際に愛用しているビーチ。
- ホイアンのテーラー(仕立て屋)。 スーツは90ドル(約14,000円)程度から、ドレスは25ドル(約3,800円)程度から。店舗によって品質の差が非常に激しいのが特徴です。
- 市場散策から始まる料理教室。 所要時間半日。市場を歩く前半パートこそが一番のハイライトです。
- 日没後のトゥボン川とランタン。 誰もが思い描く「これぞホイアン」という幻想的な風景で、期待を裏切りません。
- ミーソン聖域またはチャム島。 滞在中の1日は、ホイアンから足を延ばすのがおすすめです。
- 時間配分のルール:
- 空いている時間帯:午前9時前、および夜8時以降。
- 混雑する時間帯:午前11時〜午後6時。ダナン発の日帰りツアー客で溢れかえります。
- 朝と夕方〜夜は旧市街への車両乗り入れが禁止されるため、徒歩または自転車で移動する計画を立てましょう。
- 歴史的建造物は午後5時ごろに閉館します。日本橋(来遠橋)は夜遅くまでライトアップされています。
- チケット情報を1行で: 外国人旅行者は12万ドン(約720円)、ベトナム人は8万ドン(約480円)。歴史的建造物の内部に入る場合のみチケットが必要です。
ホイアンでの体験を左右する「街のリズム」
詳細なリストに入る前に、すべての鍵を握る最重要なポイントをお伝えします。
ホイアンはダナンから車でわずか30分ほどの場所にあるため、非常に多くの「日帰り観光客」が押しかけます。彼らは午前遅くに到着し、夕方早くに去っていきます。その間の時間帯、旧市街の狭い路地には、元々の許容量を超える圧倒的な人出が集中します。
この街は狭すぎるため、観光地によくある「裏路地に入って静かな場所を探す」という裏ワザが通用しません。逃げ場となる静かな角など存在しないのです。
これが実生活で意味することは、全く同じ「7つのアクティビティ」であっても、訪れる「時間帯」によって「最高の体験」にも「耐えがたい苦痛」にもなり得るということです。午前9時前の旧市街はベトナムの中で私の一番好きな場所の一つですが、午後2時の旧市街はただの長蛇の列です。午後4時のアンバンビーチは快適で素晴らしいですが、正午に行くと暑すぎてまともに座っていられません。


車両規制がこの傾向をさらに強めています。朝の数時間と夕方から夜にかけて、旧市街の通りは車やバイクの進入が全面的に禁止されます。徒歩で散策するには絶好のタイミングですが、街の端から端への移動に思いのほか時間がかかる時間帯でもあります。中心部から少し離れた場所に宿泊する場合は、自転車を活用するのが賢明です。
私自身、決して朝型人間ではありませんし、ホイアンのこの「朝が早い」というシステムには少し納得がいかない気持ちもあります。しかし、この記事の中で「絶対に譲れないアドバイス」を一つだけ挙げるならこれです。街の「人出の波(潮の満ち引き)」に合わせて1日の計画を立ててください。そうすれば、ホイアンは誰もが絶賛する通りの素晴らしい姿を見せてくれます。
1. 午前9時前のホイアン旧市街散策
かつての交易都市である旧市街は、誰もがホイアンを訪れる最大の理由であり、他のベトナムの港町と違って歴史的建築が今なお残っていることからユネスコ世界文化遺産に登録されています。鮮やかな黄色の壁、瓦屋根、中華系の会館、アンドベトナム独特の街並みに重なる日本やフランスの面影が魅力です。
私の結論としては、旧市街が評判通りに最高に輝くのは1日のうち「わずか2時間ほど」であり、それ以外の時間帯に巡るのは一苦労です。とにかく早起きしましょう。チャンフー通りのカフェで目覚めのコーヒーを飲みながら、お店のシャッターが一つずつ開いていく様子を眺めるのがおすすめです。
ホイアンの旅写真に必ず登場する日本橋(来遠橋)は、写真から想像するよりも小ぶりで驚く人が多いですが、それでも何度も前を通ってしまう魅力があります。









旅行者が一番迷うのが「観光チケットを買うべきかどうか」です。外国人観光客向けチケットは12万ドン(約720円)で、約23か所の歴史的建造物のうち5か所に入場できます。なお、通りを歩くだけ、食事や買い物、写真撮影をするだけならチケットは不要です。
「どの5か所を訪れる価値があるか」「そもそも買う価値があるのか」についての詳しい分析は、ホイアン旧市街チケット解説ガイドで詳しく書いています。
もしホイアンで1つしかできないとしたら、絶対にこれを選んでください。そして、必ず「午前9時前」に行うことです。
2. チャクエ村と田園地帯へのサイクリング
これはホイアンで私が一番気に入っている半日プランで、お金もほとんどかかりません。
多くのホテルで無料貸出している自転車を借りて、東へ走りましょう。10分も走れば最後のホテルの建物を抜け、水牛がのんびりと佇む広大な田んぼが広がります。
チャクエ(Trà Quế)は自転車で20分ほどの場所にある現役のハーブ農村で、今でも川の藻を肥料にした伝統的な栽培が行われています。その先にはカムタイン(Cẩm Thanh)の水ヤシ林や、静かな小道が続くカムキム島(Cẩm Kim)があります。







村の雰囲気も素晴らしいですが、一番の醍醐味は自転車をこぐプロセスそのものです。ホイアンの周辺には本当に美しい農村地帯が広がっており、中心部からたった2km離れるだけで人混みが嘘のように消え去ります。これほど人気のある観光都市で、このような環境があるのは非常に貴重です。
日中の暑さが和らぐ夕方前の時間帯がベストです。おすすめルートや各村の詳しい様子、有料のガイドツアーを利用すべきかどうかなどは、サイクリングガイドで解説しています。
3. 午後のアンバンビーチで過ごす時間
アンバンビーチ(An Bang)は東へ3kmの場所にあり、私がホイアンの滞在日数を2日間ではなく4日間に延ばすようになった最大の理由です。
広く長く伸びる本物のビーチで、沿道にはレストランやバーが立ち並び、ドリンクや料理を注文すればサンベッドを自由に利用できます。ダナンのミーケービーチよりも落ち着いた雰囲気で、年間を通して泳ぐことができます。海岸線にある無数のビーチの中から、多くの外国人長期滞在者がここを選んで暮らしているのも納得の居心地の良さです。





地図に載っているもう一つのビーチ「クアダイビーチ(Cửa Đại)」は侵食によって砂浜の大部分が失われ、土のうが積まれている状態です。ビーチに行くなら迷わずアンバンビーチへ向かいましょう。
出かける前に知っておくべき注意点:徒歩で行こうとしてはいけません。一見近く見えますが、歩道のない交通量の多い道路です。ビーチのどのエリアを目指すべきか、おすすめのレストラン、アクセス方法についてはアンバンビーチガイドをご覧ください。
4. ホイアンのテーラーでオーダーメイド服を作る
ホイアンには何百ものテーラー(仕立て屋)があり、旅行者の感想が「大満足」か「大失敗」に最も極端に分かれるアクティビティです。
コスパは抜群です。オーダーメイドのスーツが約90ドル(約14,000円)、ドレスが約25ドル(約3,800円)程度から仕立てられ、1〜2日で仮縫いとフィッティングを行って完成します。私も数年前にここで作った服を今でも愛用しています。
ただし、仕上がり品質は「運次第」という側面があります。老舗の優良店は安定した品質を提供してくれますが価格も高めです。一方、観光通りにある多くのショップはただの「受付窓口」に過ぎません。外観だけで良し悪しを判断するのは不可能ですし、良い店と悪い店の技術力の差は、価格差以上に大きいのが実情です。





私が定めている唯一のルール(そして多くの人が破ってしまうルール)は「翌日に帰国・移動するスケジュールなら注文しないこと」です。フィッティング(微調整)の時間がどうしても必要になります。おすすめの店舗、持参すべきもの、仕立ての流れについてはホイアン仕立て屋・テーラーガイドで解説しています。
5. ローカル市場から始まる料理教室
ホイアンには至る所に料理教室があり、その多くは質の高い内容です。中でもお金を払う価値があるのは、いきなり厨房から始まるものではなく、バーレー市場(Bà Lê)やボート乗船からスタートするコースです。
なぜなら、前半の「市場散策」こそが料理教室の一番面白い部分だからです。地元の食材が豊富に並ぶ市場で、ハーブの名前や使い方を丁寧に解説してもらう体験は、実際の調理以上に学びが多く深いです(普段料理をする立場からもそう断言できます)。





大半のコースでは、ホワイトローズ(海老蒸し餃子)、バインセオ(ベトナム風お好み焼き)、生春巻き、そしてホイアン固有の名物麺カオラウ(Cao Lầu)の作り方を学びます。
予約価値のある料理教室や料金についてはホイアン料理教室ガイドで紹介しています。自分で作らずに美味しいものを食べたいという方はホイアンおすすめグルメガイドをどうぞ。
6. 日没後のトゥボン川と灯籠流し
これぞ誰もがイメージするホイアンの景色であり、期待通りの幻想的な世界が広がっています。
日が暮れると街中にランタンの明かりが灯り、車両通行止めが始まると、トゥボン川には紙灯籠を浮かべる人々を乗せた小さな手漕ぎボートが行き交います。
私のおすすめの時間帯は「夜8時から10時まで」です。日帰り観光客が去った後で、街が完全に静まり返る前の絶妙な時間(ホイアンの夜は比較的早く終わります)を楽しめます。





ガイドブックの写真でよく見かけるのは「満月の夜(ランタン祭り)」の風景です。月に一度の満月の夜、旧市街は電気の明かりを消し、ランタンの光だけで街を照らします。
素晴らしい光景ですが、同時に「月中で最も混雑する夜」でもあるため、この日に合わせて旅行計画を立てるかどうかは慎重に検討すべきです。
私自身は、毎晩何百もの灯籠が川に流される様子を見て以来、紙灯籠を買うのはやめました。ただ、手漕ぎボートに乗る体験自体は今でもおすすめです。満月の日程、ボートの料金相場、夜のおすすめスポットについてはホイアンの夜の過ごし方ガイドをご覧ください。
7. ホイアン発の日帰りトリップ:ミーソン聖域またはチャム島
3日間の滞在なら、1日はホイアンを離れて郊外へ足を延ばすのがおすすめです。目的別に魅力的な2つの選択肢があります。
ミーソン聖域(My Son Sanctuary)は内陸へ車で1時間ほどの場所にある、4世紀〜14世紀に建てられたチャム王国のヒンドゥー教遺跡群です。戦火などにより半ば廃墟と化しています。訪れるなら朝一番がベストです。アンコールワットと比較されることが多いため「思ったよりスケールが小さい」と失望する人もいるので、過度な期待は禁物です。
チャム島(Cù Lao Chàm)は反対側の海方向にあり、スピードボートでアクセスできるシュノーケリングと素朴な漁村の島です。海が荒れる乾季以外(10月〜2月頃)はボートが運休となる季節限定のスポットです。






乾季に滞在していてマリンアクティビティが好きなら、チャム島ツアーがおすすめです。歴史や遺跡が好きなら、ミーソン聖域ツアーを選びましょう。短い滞在で両方詰め込むのは不可能ではありませんが、ゆとりのある日程こそがホイアンを満喫するコツなので、どちらか一方に絞ることを強くおすすめします。
旅のスタイル別:「7つのアクティビティ」の絞り込み方
短期滞在で7つすべてを完璧にこなすのは不可能です。タイプ別のおすすめ削り方をご紹介します。
初訪問で2日間の滞在
【1日目】朝の旧市街散策 ➔ 午後のアンバンビーチ ➔ 夜の灯籠散策。【2日目】朝のサイクリング。日帰りトリップと仕立て屋(テーラー)はスキップしましょう。
3日間の滞在
2日間のプランの中日に「ミーソン聖域」または「チャム島」の日帰りトリップを挿入し、最終日はゆったり過ごせるようにします。
子連れ・ファミリー旅行
テーラーと日帰りトリップをやめ、カムタインのお椀型バスケットボート体験をプラスしましょう。旧市街の散策は朝か夜のみにし、午後の大混雑を避けることがファミリー旅行成功の鍵です。
予算を抑えたい一人旅・バックパッカー
7つのうち6つは、ほとんどお金がかかりません。 自転車はホテルの無料貸出を利用でき、街歩きや夜のランタン鑑賞、ビーチで過ごす時間、市場の散策はいずれも無料です。大きな出費になるのは仕立て屋と郊外への日帰りツアーだけです。
2回目のホイアン訪問
旧市街の散策は思い切ってスキップするか早朝の1時間程度に留め、大半の時間をビーチやサイクリングに充てましょう。今の私のホイアン滞在スタイルもまさにこれです。
あえておすすめしない(リストから除外した)スポット
「7選」を挙げる一方で、期待ほどではないスポットもあります。私がパスすることをおすすめする場所を紹介します。
- アンホイ島のナイトマーケット。 ランタンや土産物を眺めるには良いですが、旧市街側の市場よりも価格が高めに設定されており、値段交渉もしづらいです。
- クアダイビーチ(Cửa Đại)。 海岸浸食により砂浜がほぼ失われています。
- ダナンからの「日帰り旅行」で済ませること。 車で30分なので日帰りする人が非常に多いですが、日帰りだと街が最も混雑する最悪の時間帯に滞在し、最高に美しい夕方〜夜を迎える前に帰ることになってしまいます。ホイアンを楽しむなら絶対に1泊以上宿泊すべきです。
- 2日間で7つすべてを詰め込む無理な計画。 机上の空論としては可能ですが、旅の醍醐味が損なわれてしまいます。
2日〜3日間のモデルスケジュール
2日間あれば旧市街、ビーチ、夜のランタンを満喫できます。友人におすすめするなら「3日間」です。これなら他の予定を急ぐことなく、郊外への日帰りトリップも組み込めます。
理想的なパターンは「午前中は旧市街」「午後は郊外(ビーチやサイクリング)」「夕方〜夜は再び川沿い」という流れです。これは効率性というよりも、混雑の波(人出の潮目)を避けるための最善策です。
具体的な順序の組み方や4日間滞在のメリットについてはホイアンモデルコースガイドをご覧ください。宿泊エリア選びも重要で、ホイアンおすすめ宿泊エリアガイドで解説しています。また、旅行の時期や訪問自体を検討中の方はホイアン完全旅行ガイドを参考にしてください。
この街の変貌スピードは外観以上に早いです。テーラーの開店・閉店、砂浜の侵食によるビーチエリアの変化、観光チケットのルールの変更などが過去数年で何度行われました。
最近ホイアンを訪れて情報が異なる点にお気づきの方は、ぜひコメント欄でお知らせください。確認のうえ更新いたします。









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