ホイアンに滞在したことがある方なら、街中でこのショーのチラシを見かけたり、ホテルのフロントでチケットを勧められたりした経験が一度はあるのではないでしょうか。
そこで今回は、「ホイアン・メモリーズ・ショー」を実際に観劇した本音の感想をお届けします。貴重な旅の夜を費やす価値があるのか、どの座席クラスを買うべきか、予約前に絶対に知っておくべき注意点などを詳しくまとめました。
結論から言うと、その圧倒的なスケール感だけでも「一度は観ておく価値がある」と思います。ベトナム国内でこれほどの規模を誇るショーは他にありません。ただし、観終わった後に「期待外れだった」とがっかりする人が多いのも事実で、その不満が出る理由もよく分かります。
というのも、劇中の音楽やセリフはすべて録音音源で、キャストは口パク(マイム)で演じています。本格的な生の舞台演劇やミュージカルを期待して行くと、約1時間の公演中ずっと違和感を抱き続けることになります。
もう一つ予約前に把握しておくべきなのが座席の種類です。チケットは3つのランクに分かれており料金差も大きいのですが、エリア内は自由席(指定席なし)となっています。このルールを知らずに行って失敗する人が後を絶ちません。
- 概要まとめ: ホイアン・メモリーズ・ショー(ベトナム語名:Ký Ức Hội An)は、火曜日を除く毎晩20:00〜21:00に、ホイアン・インプレッション・テーマパーク内のヘン島(Cồn Hến)にある「ホイアン・メモリーズ・ランド」で開催されています。約25,000平方メートルの広大な野外特設ステージを使い、500人以上の演者が全5幕・約1時間のスペクタクルを繰り広げます。大人定価チケットはエコ席が約3,600円(600,000 VND)、ハイ席が約4,500円(750,000 VND)、VIP席が約7,200円(1,200,000 VND)ですが、旧市街の現地ツアー代理店などではもっと安く販売されていることが多いです。その壮大なスケール感は一見の価値がありますが、音楽・音声は完全な口パク音源であるため、そこが低評価の原因になりがちです。
- 3つの座席クラス:
- エコ席(Eco): 舞台に一番近い前方の木製ベンチ席(背もたれなし)。最安値。
- ハイ席(High): スタンドの中段エリア。適度な傾斜があり、舞台全体を最もパノラマで見渡せます。屋根はありません。
- VIP席: 最上段のクッション付き個別シート。扇風機と屋根を完備。座席数は約136席のみ。
- 各エリア内は自由席のため、何時に入場するかで見やすい席が取れるかどうかが決まります。
- 開催時間・スケジュール:
- ホイアン・メモリーズ・ショーの本編は20:00〜21:00ですが、テーマパークは16:00に開園し、17:00からミニショーが始まります。ミニショーは約10分間隔で計16回上演されます。
- 本編の上演時間は20:00〜21:00の1時間(途中休憩なし)。
- 好みの席を確保したいなら、遅くとも19:30までには客席に入りましょう。
- 火曜日は休演日です。「月曜休み」と書かれているクチコミをよく見かけますが誤りですのでご注意ください。
- 料金相場:
- 大人の定価料金は席種順に約3,600円/約4,500円/約7,200円(600,000/750,000/1,200,000 VND)。
- 身長100cm未満のお子様は無料。100cm〜140cmは座席ランクに応じて約1,200円〜3,600円(200,000〜600,000 VND)。140cm以上は大人料金が適用されます。
- 公式ベトナム語サイトでは約2,700円(450,000 VND)〜案内されているほか、来遠橋(日本橋)周辺のチケットショップでは往復ボート乗船付きのセット券も販売されています。
- 知っておくべき注意点:
- 野外ステージのため、屋根があるのはVIP席のみです。雨天時は使い捨ての簡易レインポンチョが配られます。
- 英語字幕スクリーンが舞台の片側に設置されているため、全体が見やすく字幕も追いやすい中央寄りの席に座るのがおすすめです。
- ショーが終わる21:00過ぎは、帰りのタクシーや配車車の手配が一日の中で最も困難を極めます。
ホイアン・メモリーズ・ショーは観に行く価値がある?
結論として、ホイアンに3日以上滞在する日程なら、ホイアン・メモリーズ・ショーは一度観に行く価値が十分にあります。
サッカー場ほどもある広大な野外ステージの背後には本物の川が流れ、炎や水、最新の照明演出とともに、数百人のキャストが一斉に舞台を埋め尽くす光景は圧巻です。
ベトナム国内において、これほどの巨大スケールで魅せるライブエンターテインメントは他に類を見ません。正直なところ、チケット代の大部分はこの桁外れのスケール感に対して支払っていると言えます。
特に中盤に登場する婚礼の儀式の場面では、ステージ全体が華やかな衣装と光で埋め尽くされ、思わず見入ってしまうほどの迫力があります。







一方で、観客の間で評価が真っ二つに分かれる最大の要因が「完全なライブ生演奏・生歌ではない」という点です。ここを事前に理解しておくことがとても重要です。
楽曲はすべてスピーカーからの録音再生で、歌も口パク。大人数での群舞も、高度なダンスというよりは統率された行進パフォーマンスに近い場面があります。「本格的な演劇」を期待して行くと、開始5分でその違和感に気づき、最後まで気になってしまうかもしれません。逆に「オリンピックの壮大な開会式セレモニー」のようなマスゲーム感覚で観に行けば、間違いなく素晴らしい時間を過ごせるはずです。
ただし、短期滞在のスケジュールを無理に削ってまで組み込むのはおすすめしません。ホイアン滞在が2泊しかないなら、夜のランタンが輝く情緒ある旧市街散策(入場無料)をゆっくり楽しむ方が満足度は高いでしょう。4〜5日間の日程があるなら、そのうちの1晩を使うアクティビティとしてぴったりです。
迷いやすいチケット選びと座席クラスの違い
ホイアン・メモリーズ・ショーのチケットには「エコ(Eco)」「ハイ(High)」「VIP」の3つのグレードがあり、それぞれ料金に大きな開きがあるため、どれを買うべきか悩む方が非常に多いです。
「エコ席」は舞台に一番近い最前列の低いエリア。「ハイ席」はスタンド中段の傾斜席で、ステージ全体を最もワイドに見渡せます。「VIP席」はクッション付きシート、扇風機、屋根が完備された最上段のプレミアム席で、わずか136席ほどしかありません。
| エコ席(Eco) | ハイ席(High) | VIP席 | |
|---|---|---|---|
| 位置 | 前方・ステージ至近 | 中央・傾斜スタンド席 | 最上段・傾斜席 |
| 座席タイプ | 背もたれなしの木製ベンチ | 木製ベンチ | クッションシート・個別席・扇風機 |
| 屋根 | なし | なし | あり |
| 定価料金 | 約3,600円(~600,000 VND) | 約4,500円(~750,000 VND) | 約7,200円(~1,200,000 VND) |
個人的なおすすめ座席は?
個人的なイチオシは間違いなく「ハイ席(High)」です。ステージが横に非常に長く、舞台の両端で同時に異なる演出が展開されるため、少し高い位置から全体を俯瞰できる中央のハイ席が、演出意図を最もバランスよく楽しめます。
とはいえ、よりリーズナブルなエコ席でも十分楽しめます。演者の表情や細かな衣装のディテールを間近で見られる臨場感はエコ席ならではの魅力です。ただし注意点として、エコ席は「背もたれのない木製ベンチ」です。腰痛持ちの方にとって背もたれなしの1時間はかなり堪えますので、単に「安いから」という理由だけで選ぶのは避けた方が無難です。
VIP席の最大のメリットは「快適なクッションシート」と「雨を防げる屋根」です。座席が高いからといって視界が劇的に良くなるわけではないので、「一番高い席だから一番見やすいだろう」と思って買うと期待外れになりかねません。ただし、雨の多い10月〜11月や、猛暑の6月に訪れる場合、屋根や扇風機付きの快適さは大きなアドバンテージになります。



座席ランクよりも「到着時間」が何より重要
ここが多くの旅行者が見落としがちな落とし穴で、私自身も失敗したポイントです。この会場には指定席がなく、購入したエリア内での「完全先着順(自由席)」となっています。
そのため、せっかく高いお金を出してハイ席を買っても開演10分前の19:50にギリギリで入場すると、端の席や後方に追いやられてしまい、19:00にエコ席の良い位置をキープした人よりも見えにくくなってしまうのです。
上のランクのチケットを買うなら、その価値を無駄にしないためにも、時間にも余裕を持って早めに入場することが不可欠です。



チケット料金とおすすめの購入場所
ホイアン・メモリーズ・ショーの公式定価は、エコ席が約3,600円(600,000 VND)、ハイ席が約4,500円(750,000 VND)、VIP席が約7,200円(1,200,000 VND)です。身長100cm未満は無料、100cm〜140cmはランクに応じて約1,200円〜3,600円(200,000〜600,000 VND)、140cm以上は大人と同額になります。
ただし、街中やネット上では定価より安い価格がたくさん見つかりますが、これらは偽物ではなく本物です。ベトナム語の公式サイトでは約2,700円(450,000 VND)前後から掲載されていますし、各種チケット予約プラットフォームの割引や、日本橋周辺の小さなツアーデスクでは島への往復渡し船がセットになったお得なパッケージも販売されています。
通常とは逆に、公式サイトで買うよりも街中の旅行代理店やオンライン予約サイトを通した方が安くなるケースが多いのがこのショーの特徴です。
もし予算に少し余裕があるなら、VIP席へアップグレードするよりも、ディナービュッフェを付けたり帰りの送迎車を事前予約することにお金を使うのが賢い選択です。その方が確実に夜の満足度が高まります。
定価は約3,600円〜7,200円ですが、街中の旅行代理店で購入した方が安いことも
実際の公演内容と見どころ
公演は全5幕構成、途中休憩なしのノンストップで約1時間行われます。小さな漁村だったホイアンの始まりから、国際貿易港として繁栄を極めた黄金期、そして現代に至るまでの約400年におよぶホイアンの歴史を時代順に描いていきます。
先ほど触れた華麗な結婚式のシーンをはじめ、伝統の絹織物やランタン作りの歴史、日本や中国からの貿易商人が行き交った往時の様子などが次々と表現されます。全編を通して一人の機織り女性のストーリーが狂言回しのように全体を繋いでおり、この手のメガ野外ショーとしては物語の構成もしっかり作り込まれています。
注意点として、英語字幕を表示する電光掲示板が客席の片側にしかありません。端の座席に座ってしまうと角度的に字幕が非常に見づらくなり、途中で読むのを諦めてしまうことになりかねません。ストーリー展開が複雑になる中盤以降は字幕が見えないと内容を追うのが難しくなるため、字幕が視界に入りやすい中央付近のハイ席がおすすめな理由はここにもあります。









何時に行くべき?テーマパーク内の見どころ
ホイアン・メモリーズ・ショーの開演は20:00〜21:00ですが、敷地全体の開園は16:00からで、17:00からはホイアン・インプレッション・テーマパーク内の日本街や中国街を再現したエリアで無料のミニショーがスタートします。約10分おきに計16種類のパフォーマンスが園内各所で行われています。
クオリティはそこそこです。本編ショーの世界観とは少しトーンが異なるものもあり、すべてを見逃したとしても後悔するほどではありません。とはいえ入場料に含まれていますので、散策がてら2〜3個のぞいてみるにはちょうど良いでしょう。
現地入りする時間としては18:30頃がベストです。これなら園内を一通り散策し、ミニショーをいくつか鑑賞して軽食を取り、19:30には客席に入って好きなポジションを自由に確保できます。20:00ギリギリに到着すると、暗い客席の中を空席を探してうろうろ彷徨うことになり、出だしからストレスを感じてしまいます。





なお、ミニショー以外にテーマパーク内で楽しめる要素はあまり多くありません。お土産店、軽食屋台、バーなどが並んでいますが、観光地価格でやや割高です。ディナービュッフェ付きチケットを購入していない限り、夕食は事前に旧市街で済ませてから来るのが賢明です。
また、訪れる日として絶対に避けるべきなのが「満月のランタン祭り(毎月旧暦14日)」の夜です。この日はショーのチケットも争奪戦になりますし、何より旧市街一帯が車両通行止めとなり、街中の電灯が消えて幻想的なランタンの明かりに包まれるため、その夜は旧市街に滞在すべきです。年間の開催日程はホイアン・ランタン祭り徹底攻略ガイドで確認できます。
アクセス方法と、誰も教えてくれない「帰りの罠」
ホイアン・メモリーズ・ランドは、旧市街から車で約10分のトゥボン川に浮かぶ中州、ヘン島(200 Nguyễn Tri Phương)にあります。カムナム(Cẩm Nam)側の橋を歩いて渡るか、Grabタクシーを利用するか、パーク専用の無料送迎ボートを利用してアクセスできます。特にボートは風情があり、完全無料なので行きの手順として最もおすすめです。
問題は「終演後の帰り道」です。21:00に何千人もの観客が一斉に退場するため、中州の奥まではなかなかタクシーが入ってきてくれず、Grabなどの配車アプリも終演と同時に一気にピーク料金へ跳ね上がります。
対策としては、入場前に21:15発でプライベート送迎車を事前予約しておくか、人の流れに乗って橋を歩いて渡り、対岸の旧市街側に出てから流しのタクシーやGrabを拾うのが一番スムーズです。歩いて10分程度ですし、長蛇のタクシー待ち列に並ぶよりも圧倒的に早いです。



雨天時の対応について
ホイアン・メモリーズ・ショーは雨天決行で、屋根が付いているのはVIP席のみです。
雨が降るとゲートで使い捨てのビニール製ポンチョが配られます。しっかり雨をしのげますが、雨の夜の終演後にはゴミの山ができる光景を目にすることになります。気になる方はご自身でお気に入りのレインコートや雨具を持参することをおすすめします。
これこそがVIP席を選ぶ最大の理由でもあります。雨季の季節に訪れる予定で、1時間雨に打たれながら鑑賞したくないという方は、迷わずVIP席を予約しましょう。



観劇をおすすめしないケース
ホイアン滞在が2泊以内と短い旅行なら、このショーは見送るのが賢明です。往復の移動を含めると18:00〜21:30頃まで夜の貴重な時間がほぼ丸ごと潰れてしまうため、短達日程なら旧市街で過ごす時間を最優先すべきです。
また、生演奏や生の歌唱による感動を何よりも重視する方にも向きません。一度録音音源だと気づいてしまうと、ショーに集中できなくなってしまうからです。
さらに、硬い木の板に1時間座り続けるのがつらいご高齢の方や腰痛をお持ちの方は、クッション付きのVIP席を予約するか、鑑賞自体を旅程から外した方が良いでしょう。エコ席・ハイ席はどちらも木製ベンチ席となります。
まとめ・アドバイス
失敗しないための鉄則は、「ハイ席を選び、18:30頃に会場へ到着し、19:30までに着席して、帰りの車を21:15に事前手配しておくこと」。これに尽きます。
私が次に訪れるなら一番改善したいのは「会場入りの時間」です。自由席ルールを甘く見ていたせいで、せっかく良いランクのチケットを買ったのにエリアの後方寄りになってしまい、非常にもったいない思いをしました。
ショーが終わって旧市街に戻ってもまだ21:30なので、夜の街をまだまだ満喫できます。遅い時間まで営業しているおすすめスポットはホイアンのナイトライフ完全ガイドをご覧ください。もしショー自体にあまり惹かれないなら、ほんのわずかな費用(約1,050円〜)で21:30頃まで楽しめるトゥボン川の灯籠流しボート遊覧や、その他ホイアンで体験すべきおすすめアクティビティ一覧もぜひチェックしてみてください。





















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