ニンビンチャンアン キングコング ルート:絶景ツアーのリアル現地体験記

現地レポート

  • ニンビン
  • 訪問日: 7月 30

初めてチャンアンを訪れる...

チャンアン キングコング ルート:絶景ツアーのリアル現地体験記

初めてチャンアンを訪れる方には、日帰り旅行に最適なバランスの良い定番として「ルート2」をおすすめすることが多いです。しかし「ルート3」はそれとは全く異なる体験ができます。所要時間が長く、チケット売り場でも積極的には案内されませんが、敷地内で最も不思議で映画的な世界観が広がる、映画『キングコング: 髑髏島の巨神』のロケ地となったエリアを巡るルートです。

今回、私はこのルート3をしっかり体験するために再び現地を訪れました。実際に体験してみると、予想以上に素晴らしい点もあれば、事前に知っておくべき現実的な面もありました。

舟巡りの体験としては、タムコックよりもチャンアンを好む傾向にあります(これはニンビンのおすすめアクティビティランキングでも触れました)。そして「チャンアン キングコング ルート」はその最大の理由の一つです。すれ違う小舟が少なく、静けさに包まれる時間が長く、そして他の短いルートでは味わえない「ドット洞窟」という素晴らしい見どころが待っています。


  • 要約: チャンアン キングコング ルートはルート3のことで、3つあるルートの中で最も長く、利用客が少ないルートです。ほぼ完全な暗闇の中で全幅1,000メートルを進むドット洞窟を中心に構成されています。この洞窟を抜けると、映画『キングコング: 髑髏島の巨神』の最も印象的なシーンで使われた谷へと繋がります。実際の映画セットはユネスコ世界遺産の保護のために2019年に撤去されたため、残された小道具ではなく、大自然の景観そのものを楽しむルートとなっています。
  • ルートの概要:
    • 所要時間:3時間〜3時間半(チャンアンの3つのルートの中で最長)。
    • 料金:大人1名 約1,500円(250,000 VND)、身長1.4m未満の子供 約750円(125,000 VND)。ルート1・ルート2と同額。
    • 混雑具合:多くのツアー団体が選ぶルート2に比べて明らかに人が少ない。
    • 舟の仕様:木製の手漕ぎ舟(サンパン)、乗客4〜5名、船頭1名。
  • 実際に巡る見どころ:
    • チン寺院(Đền Trình):最初の立ち寄りスポット。規模は小さく、このルートを選ぶ決定的な理由にはなりません。
    • ドット洞窟(Hang Đột):全長1,000メートル、チャンアンで最も長い洞窟。約20分間、ほぼ真っ暗な中を進みます。
    • 洞窟を抜けた先の谷:映画に登場する架空の島に最も近い、本物の自然風景が広がります。
    • ブーラム宮殿(武林行宮):13世紀の陳(チャン)朝時代に作られた本物の史跡で、映画のために作られたセットではありません。
    • 映画撮影セット跡地:現在は自然風景のみ。小道具や建造物は2019年にすべて撤去されました。
  • 予約と利用のポイント:
    • 必ず「ルート3」と指定して購入してください。指定しない場合、スタッフは基本的にルート2を案内します。
    • 事前オンライン予約は不可。現地到着後、窓口でチケットを購入します。
    • 入り口のQRコードから無料のデジタル音声ガイドを利用可能(多言語対応)。
    • 予約時にキングコングのロケ地に行きたい旨を伝えれば、一部のツアー会社でルート3を事前手配可能です。
  • ルート1・2との比較:ルート1は洞窟の数が最も多いもののスケールは小さめ。ルート2は最もバランスが良く、大半のツアーが利用する定番。ルート3は所要時間が長くなるものの、最も混雑が少なく、「ドット洞窟」と「ブーラム宮殿」の両方を訪れることができる唯一のルートです。

チャンアン キングコング ルートへの乗船方法

思っていた以上に少しコツが必要でした。チャンアンのチケット売り場では、大半の観光客に対して所要時間が短く寺院が多い「ルート2」を案内する傾向があります(団体ツアーの多くもこのルート2を採用しています)。

ルート3も存在し、料金も完全に同じで、全く異なる見どころを巡ることができます。しかし自動的に案内されるわけではないため、窓口で番号(ルート3)または名称をはっきりと伝える必要があります。

窓口のスタッフにルート3を頼むと嫌な顔をされることもなくスムーズに発券してくれましたが、自分から提案してくる様子は全くありませんでした。実際に川へ漕ぎ出してみるとすれ違う小舟が非常に少なかったのも納得です。

舟に割り当てられた後のシステムは、どのルートでも同じです。木製のサンパン船に4〜5人が乗り込み、1人の船頭さんが場所に応じて手や足を使い分けながら漕いでくれます。入り口にあるQRコードを読み込めば、自分の言語で解説を聞けるデジタル音声ガイドも利用できます。ただし私たちの舟はほとんどの時間を心地よい静寂の中で過ごしました。その静けさ自体が、解説以上に素晴らしい景色を引き立ててくれました。

舟の船頭さんは簡単な質問に答えられる程度の英語が話せましたが、頼まれもしないのに話しかけ続けてくるようなことはありませんでした。このルートの最大の魅力はまさに「静寂」にあるため、個人的にはこの距離感がとても快適でした。

チン寺院、そして広がる大自然の水面

最初の区間はチン寺院(Đền Trình)やいくつかの小さなスポットを通過します。心地よい景色ですが、これらを目当てにチャンアン キングコング ルートを選ぶ人はあまりいないでしょう。

多くの場所で水面はまるで鏡のように静かで、両側からは石灰岩の断崖が直接そびえ立っています。舟から手を伸ばせば岩肌に触れられるほど距離が近い場所もあります。寺院近くの浅瀬にはシラサギなどの野鳥が数羽たたずんでおり、舟がすーっと脇を通り過ぎても逃げる様子すら見せませんでした。

最初に驚いたのは、混雑があっという間に解消されたことです。最初の20分ほどは遠くにルート2の舟が見えていましたが、次第にその姿も消えていきました。ドット洞窟の入り口に近づく頃には、まるでこの谷全体を自分たちだけで占有しているかのような感覚に包まれました。聞こえるのは船頭がオールを漕ぐ音と、水面が静けさを取り戻すかすかな音だけです。

チャンアンの喧騒から完全に離れたというこの特別な感覚は、短時間で多くの舟を回転させる構造になっている短いルートでは構造上味わうことができません。

ドット洞窟:遠回りしてでも訪れる価値のある20分間

これこそが、他の2つのルートではなくルート3を選ぶ最大の理由です。ドット洞窟(Hang Đột)は全長約1,000メートルとチャンアン敷地内で最も長い洞窟で、ルート1や2にある短い洞窟とは異なり、完全な暗闇の世界を体験できます。

洞窟を進む間の大部分は、船頭のヘッドランプだけが頼りの明かりとなります。天井が低く迫り出す場所では、頭上に余裕があっても思わず身を低くしてしまうほどです。そして音がガラリと変わります。水が岩を打つ音、時折滴る水滴の音、そして外では気にならなかった自分たちの息遣いがはっきりと響き渡ります。

洞窟の中は一本調子ではありません。天井が高く広がる場所ではヘッドランプの光も届かないほど暗闇が広がり、その圧倒的なスケール感を肌で感じることができます。一方で、幅が狭くなる場所では船頭さん自身も頭を下げ、左右の岩に当たらないようオールを細かく丁寧に動かします。外の広い水面を進むゆったりとしたストロークとは異なる、慎重な舟の小刻みな揺れが伝わってきます。

20分間と文字で書くと短く感じるかもしれません。しかし舟の上では良い意味でもっと長く感じられました。時間を気にする必要すらなくなるような、深い静寂の時間が流れます。

洞窟の3分の2ほど進んだところで、船頭さんがふと漕ぐ手を止め、舟をそのまま漂わせました。水滴の落ちる音と自分たちの呼吸音だけが響くその静寂の一瞬は、どんな言葉の解説よりもこの場所の壮大さを雄弁に物語っていました。

暗闇を抜けて再び日の光が差し込む外へ出た瞬間は、目が眩んで一瞬クラクラするほどでした。閉ざされた暗闇の中に長くいた分、目の前に広がる谷の景色が驚くほど広大に感じられます。同乗していた乗客の一人が思わず声をあげて驚いていましたが、それも大げさではない、至極当然のリアクションだと思える体験でした。

映画の世界そのものが広がる圧巻の谷

ここで初めて、ルート3「キングコング」の名を冠している本当の理由が理解できます。

ドット洞窟を抜けた先の水域は、映画に登場する架空の島「髑髏島」のロケーションに最も近い谷へと続いています。澄み切った水面から切り立った石灰岩の断崖が垂直にそびえ立ち、人工物は一切見当たらず、どの時代にいるのかさえ分からなくなるような原始の光景が広がります。

手つかずでどこか異次元のようなロケーションを探していた映画のロケハンチームが、なぜ最終的にこの場所を選んだのかが非常によく分かります。

個々の見どころ以上に圧倒されるのは、その巨大なスケール感です。両脇の切り立った断崖は、真上を見上げると首が痛くなるほどの高さがあり、谷自体がうねるようにカーブしているため、常に数百メートル先までしか見通せません。「この先に一体何があるのだろう」という適度な緊張感とワクワク感がずっと続きます。

ロケハンがここを訪れた際、ゼロから映画セットを作る必要がないほど「太古の失われた世界」そのものだと直感したのも頷けます。

この区間の水はルート内の他の場所よりも一段と澄んでおり、水深数十センチの沈んだ岩に生える苔までクリアに見えます。水中を小魚が泳ぎ回る姿がはっきりと確認でき、途中でカワセミ(と思われる鮮やかな鳥)が水面をかすめるように飛び去り、岩の隙間へ消えていきました。

この区間を通るとき、舟の中では誰も言葉を発しませんでした。言葉で説明する必要などなく、その静寂に身を委ねることこそが、この景色に対する正しい向き合い方だと感じられたからです。

ブーラム宮殿:映画とは無関係な歴史的スポット

ブーラム宮殿(武林行宮 / Hanh Cung Vu Lam)はルート3のさらに奥に位置しており、映画の公開よりも約7世紀も昔に建てられた歴史的遺構です。

ここは本物の陳(チャン)朝時代の史跡です。木造のお堂自体は壮大というよりはつつましい造りですが、周囲を囲む石灰岩の絶壁が天然の円形劇場のような効果を生み出し、後から復元された観光施設にはない独特の重厚感を醸し出しています。

かつて陳朝の国王たちが宮廷の喧騒から離れるための隠棲の地(行宮)として使われていました。実際にその場に立ってみると、その理由が痛いほどよく分かります。映画で異世界の惑星として描写されたほどの世俗から切り離されたスケール感は、13世紀の権力闘争から逃れる場所としても完璧だったのです。

船頭さんが舟を繋ぎ留め、お堂まで歩いて見学する時間を数分設けてくれました。風化した石段を登った先にある小さな木造建築は、建物そのものの豪華さというよりも、その歴史的背景に大きな価値があります。

個人的には、こここそがルート全体で最も正当に評価されていないスポットだと思います。多くの人がドット洞窟やキングコングのロケ地を目当てに訪れるため、この本物の歴史的遺構は「ついでに写真を撮るだけの場所」として扱われがちです。しかし、急ぎ足で通り過ぎるのではなく、少し足を止めてじっくり味わう価値が間違いなくあります。

迫力ある谷の壮大さとはまた異なる、静寂で思索的な空気がここには流れています。ただ写真を撮って次へ進むのではなく、立ち止まってその空気を肌で感じる人にこそ響く場所です。

映画セットの現在:正直な現実

この点については、はっきりと伝えておく必要があります。このルートに関する記事の多くは、あたかも映画のセットがそのまま残っているかのような印象を与えるからです。

公式には、茅葺き屋根の集落、飛行機の模型、原住民の小道具といった大規模な撮影セットは、ユネスコの勧告を受けて2019年に撤去されました。そのため現在目にするのは、セットのない自然の景色です。ただし時期や場所によっては小さな名残や簡易的な建造物が一部残っている場合もありますので、「基本的には自然景観のみ」という前提で訪れるのが良いでしょう。

私たちが実際に目にしたのは、基本的には美しい自然風景だけでした。かつて村のセットがあった場所の雰囲気は感じられますが、飛行機の残骸も、2019年以前のように民族衣装を着たエキストラたちの姿もありません。

映画のテーマパークのようなアトラクションを期待している方は、現地に着いてからがっかりしないよう、今すぐそのイメージを捨ててください。

それが落胆に繋がるかどうかは、何を求めて訪れるかによります。映画に登場した小道具と一緒に写真を撮りたいと考えているなら失望するでしょうし、実際にそうした口コミも多く見かけます。

一方で、このルートに魅力を感じた理由が「洞窟」「絶壁の谷」「清らかな水面」といった大自然そのものであるなら、映画のセットなど最初から不要であり、その素晴らしい自然景観は完全に当時のまま残されています。

私は後者の考えでした。人工的な小道具のないありのままの風景は、再現されたセットよりもずっと誠実に感じられました。映画撮影クルーが最初にこの地を訪れ、「まるで異世界のようだ」と感銘を受けたその原風景に直接触れられるからです。

パッケージツアーを利用している場合、通常はこのエリアから小型バギー(カート)に乗ってメインのチケット乗り場まで送迎してくれます。3時間以上も舟に乗り続けた後だけに、このちょっとした移動手段はとてもありがたく感じられます。

ツアーではなく個人で手配した場合は、復路のバギー移動が含まれているかどうかを事前に確認しておくことをおすすめします(ルート3を運行するすべての会社で提供されているわけではないため)。

【徹底比較】チャンアン キングコング ルート vs 他の2ルート

多くの観光ガイドブックではルート3が無視されているか、ほんの少し触れられている程度ですので、ここで分かりやすく整理しておきます。事前に知っておくべき3つのルートの実際の比較は以下の通りです。

ルート1ルート2ルート3(キングコング ルート)
所要時間最も短い普通最長(3時間〜3時間半)
見どころ洞窟の数が最も多く鍾乳石が見ものバランス型、水上東屋(水亭)ドット洞窟 + キングコングの谷 + ブーラム宮殿
混雑度非常に混雑普通(団体ツアーの大半)最も空いている
おすすめな人洞窟好き(閉所恐怖症の方は注意)初めて訪れる方、バランスよく楽しみたい方時間に余裕がある方、映画ロケ地に興味がある方、混雑を避けたい方

閉所恐怖症の傾向がある方は、「ドット洞窟」は他のルートの洞窟よりもはるかに暗く、閉塞感が強いことを覚えておいてください。すべての洞窟が同じようなものだと思わず、事前に考慮しておく価値があります。

チャンアン キングコング ルートの予約・チケット購入方法

チケット料金は大人1名 約1,500円(250,000 VND)身長1.4m未満のお子様 約750円(125,000 VND)で、3つのルートすべて同額です。チケットはメインの窓口で購入し、事前のオンライン予約はできません。ツアーを利用せず個人で手配する場合は、窓口で必ず「ルート3」と番号で指定してください。放っておくと定番のルート2に誘導されてしまうため、自分から伝えることが大切です。

可能であれば、朝早い時間帯に到着することをおすすめします。私たちは午前中の半ば頃に出発したため、行き交う舟がそれなりにありましたが、開園直後の早い時間に同じルートを巡った友人は、ドット洞窟をほぼ貸切状態(自分たちだけ)で楽しめたと話していました。

また、週末よりも平日の方が圧倒的に空いています。日程に余裕がある場合は、ぜひ平日を狙ってみてください。

手配をすべてお任せしたい場合、ハノイ発やタムコック周辺発のニンビン日帰りツアーの多くで、予約時に「キングコングのロケ地ルート希望」と伝えればルート3を手配してくれます。ただし一般的な「チャンアン手漕ぎ舟ツアー」としか書かれていない場合は、事前にツアー会社へ直接確認しておくと安心です。

ツアーの概要欄に「キングコング」の名称を明記しているツアー会社を選べば、現地でわざわざリクエストしなくても確実にルート3に乗船できます。

チャンアンがタムコックより優れているかどうか、そしてこのルートがニンビン全体の中でどの位置にあるかは、あなたがどのような一日を過ごしたいかによって異なります(これについては他の記事で詳しく比較解説しています)。

チャンアン キングコング ルートに関して、私の訪問時と変わった点や追加すべき情報にお気づきですか?ユネスコ世界遺産の規制に伴い、このエリアのルールや環境は予想以上に変化することがありますので、ぜひ情報をお寄せください。

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